見上げた空に昇る月 
〜 宵待草 〜





地球に帰還してすぐに実家に連れ戻された。

それは予期していた。

そういう約束をして旅立ったのだから。



    あーあ。またしばらくは籠の鳥か・・・・



地下都市は電力不足のためか薄暗い。
そのせいか、妙に蒸し暑く息苦しい。

ヤマトの隊員服の襟を開き、南部は深く息をついた。

エアカーの窓に映る街の明かりも数少ない。
それにすれ違うエアカーもほとんどない。

ヤマトを迎えた市民の歓声だけが、この星にまだ力が残っていることを告げているようだった。


人類はこれから険しい道を新しい歴史を見つけるために歩み始める ――――


そう発言した政府官僚

一斉にたかれるフラッシュの嵐

人類の希望を一身に受け、それを成し遂げた者たちとしてその輝かしい栄光を受けることになったはずのヤマトのメンバー。

その中で、どうしてもそんな気になれない自分がいる。

だからその言葉を冷静に自分に置き換えたりして・・・・。


    俺も? ・・・・

    それは、どうかな ――――

    俺は俺だしな。


あちらこちらで上がる歓声。

家族と対面した隊員たち。

涙する姿を見つけ、その涙の意味さえなんなのか、と思う自分は妙に冷めていた。

   あの時、古代 雪さん連れて出て行ったけど、上手くやれたかなぁ


窓に映る自分の顔を通り越してそんなことを思い出した南部は、微かに笑った後、深く息をついて視線を戻すと目を閉じた。

少しだけその優しい表情が隠される。


   確かなことは、もう進むしかない道を人類は歩み始めていることだ。












あれから司令部勤務になった。

それは地球連邦政府にそれなりの力を及ぼす『南部重工』がバックにあるから。

それでもよく勝手に『依願免官』にされなかったと思う。



   まぁ まだ目途がついた状態じゃないからな。

   ガミラスだってあれで終わったってことにはならないだろうし・・・・。


真田の機転により直撃だったはずのデスラー砲は、受けたと思った瞬間その威力も速度も変ることなく発射された砲に向かって飛んでいた。

あの光が今でもありありと思い出される。

その思い出した眩さに、黒縁の眼鏡の下の目が僅かに細められる。

それに比べ遥かに光度の落ちた白色の光。

この光は今の地球にはまだ貴重なものだった。

だが高い天井から吊るされたシャンデリアからは、その贅沢な装飾を誤魔化すように溢れる光が降り注がれている。

明るい室内のその大きな姿見を前で、南部は何度目かのため息をついていた。


そしてその時、ノックもなく開いた扉からひとりのドレスアップした女性が入ってきた。

毛足の長い絨毯に、その高級そうな深紅のドレスの裾が波のように動き、絨毯の上に滑る。

そして重厚な応接セットの間を縫うようにして進んでくると、黙ったままソファーに座りそして腕を組むと南部の背中に視線を向けた。

それを後頭部で感じながらも南部は振り返らず、ただ短く息を吐いてその鏡の中に映ったナイスバディの女性の姿を一瞥しただけで、すぐに視線を外す。

それに気づいているようにその鏡の中の女性が自分を呼ぶ。

 「 康雄 」

名を呼ぶ割にはその声は温かみを伴わない。

それは気高すぎる空気をまとい、高い壁で包まれた向こうにいる存在のようだ。

そしてそれは昔読んだ絵本”雪の女王”のイメージと重なった。


 「 はい? 」

語尾を上げ、それでも親しみを含んだ声でそのある意味”女王”に返事を返す。

  ちゃんとここにいるでしょー・・・ それに今更逃げませんって

そう口の中で呟いて、諦めた顔をしてタイを結ぶ。

そして外していたカフスも止め、振り返った。

 「 これでいいですか、姉上 」

おどけた様に両手を広げた南部は、ドレスの中で組み返されるその足の動きを何となく見ながら首を傾けた。

姉上 と呼ばれたその女性はほんの少しだけ唇を上げる。

それに、インターフォンから声がかかった。

 『 優華さま お時間です。 』 

日差しを浴びていないその白い肌。

自分の姉とは思えぬ美貌にスタイルを持つ ―― ゆうか ―― と呼ばれた姉は、名前の音とそれを纏う第一印象が違うと思う。

自分より身長は低いとしても、女性としては大柄で、見た目にもしっかり者だろうことは見て取れる。

実際に姉御肌で、『南部重工』代表取締役の長女として生まれた時からその運命を受け入れているんじゃないかと思う。

跡継ぎとして生を受けた自分が、意識を持って逃げ廻るようになった頃から、南部重工の仕事も関わりだした優華。

今ではその身も性格もすっかり次期代表取締役だ。

そう周囲も評価し始めていた。


 「 ええ、似合うわよ 」


女王の言葉は世辞はない。

だけど微かにほほ笑む優華の声はさっきより幾分優しさを含んでいる。

それは未だに自分の運命を受け入れられないでもがいている、可愛い弟に向けられたものだろうか。


   ヤマトが無事帰還した時、また考える ―――


そう誓わされた自分の立場。

ヤマトを製造した南部重工。

あの時の地球で行えるすべての技術と材料で作り出された人類の希望を乗せた艦。

生きて帰るという約束は出来ないと言われた旅へ、100名弱の者が選ばれ、そして実際に帰ってきたのはその7割に満たない。

それでも帰還率は軍の予想を遥かに超えていた。

自分だって、未帰還者数に入っていたかもしれないのだ。

そんな状態だった日々からまだ3週間も経っていないのに、毎晩繰り広げられる宴。

太陽の昇らない地下なのに・・・。

地球の資源の底をついたと思われていたはずなのに・・・。

この場も、この空気もどこか違う。


   ・・・・・・


南部は地球に帰還してから、2週間は休暇という名目で任務から外された。

ヤマト乗組員はほとんど同じような状態だったようだが、それでも何もせずにはいられない。

   だって、古代と真田さんはあのままヤマトで極秘の任務に就いていたしなぁ。

マスコミには伏せられたヤマトの行方

イスカンダルから持ち帰ったコスモクリーナーDの稼動に際しての情報は、軍の上層部以外は知らない。

成功した暁に・・・ということらしい。

そしてその成功した暁に発表されたことは、人類に再び地上での生活を約束してくれた。

未来へのビジョンは連邦政府が率先して市民へと流布する。

公共機関の開発が最優先され、そして同時に民間開発も始まる。

力の残っている企業が引っ張ってゆく形で動き出す。

地上の安全が確保されても人間の手では出来ることも限られる。

大規模な大地の改良や開拓。

建物を基盤構築するためのすべてのことはロボットやICの入った重機が行う。

そしてそれらに携わる人間は休む暇もないほど忙しい日々が続いている。

連邦政府も防衛軍も、平行しての作業が果てしなく計画されていた。

そしてそのための資金は必要なのだ。

だから隙間を縫って行われる財界のパーティー。

資金調達と運用はある面、それを支えているのだから。

そう解かっていても、何となくモヤモヤする思いが残る。

大人気ないと思いながらも、割り切れない思い。

あの頃と少しも変わっていないと思える自分の言葉を繰り返し思い出していた。


   帰還出来たら考える ―――


そう言ったのは、ヤマトの乗組員として名が上がったことがわかった時だ。


   何を考える?

   地球の未来?

   南部重工の未来?

   ・・・・それとも 俺の未来・・・・?


免職されると思っていたがそれはまだ実行に移されていない。

ただ、いつの間にかこんな席への毎回出席を父から命令され、こうして姉に実行に移される日々が続く。

考えることはたくさんあるのに、流されたままの状態。


 「 康雄 」


優華の手が南部の前に出された。

いつも考えようとすると何かに拒まれるように意識を途切れされる。

南部は戻された現実を前に、その長くて細い指先を手の平に乗せ、そっと握った。

 「 はいはい。出番ですね 」

思いとは裏腹にいつもの軽い口調が口をつく。

南部は優華の手を自分の左腕に巻きつけながら背を伸ばした。

1枚板の椋の木で作られた扉が左右に開く。

軽口を叩きながらもやることはやらねば何をされるかわかったもんじゃない。

そう経験上学んでいる弟は、絨毯に足を取られないように気をつけながらも、優雅にエスコート役に徹する。

そしてその眩しい光が降り注ぐその空間に足を踏み入れた。














 「 毎度の事ながら、よく集まるよなぁ―― 」


ほとんどの市民が地上に戻った。

生活圏は緑のない大地。

創られた超近代的はメトロポリス。

エアカーのチューブが聳え立つ建物の隙間を縫うように通る。

全てを眼下に見下ろす場所はVIPのために贅の尽くされたものだった。



見飽きた室内。

着飾った紳士淑女たち。

見える人物も顔の知れた者が多い。

一通り挨拶を済ませ、南部は独りグラスを揺らしていた。



あれからそれなりに日々を費やしている。

その中で変ったことは、一通りの挨拶が済めば、自分が優華の手を取る事はなくなってきたということ。

それに、父が切り出してこないこと ―――――。


 「 軍を辞めて跡を継ぐための準備をしろ 」


すぐにでも、そう言われると思っていた。

だけど、まだ、軍の艦で大気圏を飛び立って地球を見ることがある。

もう生活圏には見えなくなったあの赤い大地。

大気圏外からは地球は再び青くて美しい星になっていた。

それなのに、何も言わない父。

計画された地球の復興は、目にも止まらぬ早業で、たった半年もたたないうちにあの長年苦しんできたガミラスの攻撃を過去として大地の傷と一緒に封じ込んだ。

それなのに何も言わない父。

それが気にかかる。


痛みを忘れさせることに懸命な政府は、輝かしい未来ばかりを打ち出す。


過去は厳重に、ヤマトの装甲ほどありそうなほど厚い外装を施した箱に封印し、市民へは新たに生まれ変わった地球を抱かせる。

そして市民も、そしてここにいる者たちもこの繰り広げられる宴が永遠に続くもののように感じ始めているのだろうか。


だがたった1年間のあの生活が、すっかり身についてしまった南部としてはそれに違和感を感じないことがなかった。

だからどんな生活だって適応していた自分の能力が、何故この場には適応しなのかと不思議に思って自嘲した。

自分の神経が素直じゃないことは知っている。

だけどそれは後ろ向きでもない。

ただいつも別の何かに神経は向いている。

それは不安とは違ったもので、危機を捕らえようとするアンテナのようなものだと思う。

そしてそんなアンテナのない周囲にいる人物たちの顔と名前は、今では一致するようになってしまった。

それが自嘲の理由なのかもしれない。

南部は壁際で独り身を隠すように揺らしていたグラスをあおる。

この際まだ、未成年だということは無視して。

だが、黒縁の眼鏡を外し、周囲とは反対に窓の外に視線を向けた。


華やかに笑い声が上がる。


それはたぶんあの姉の周囲から起こるものだ。

そして同時にエスコート役もこれっきりでいいかもしれないと思う。

最近、姉 優華の周りが煩くなった。

それは身を固まらせようとする周囲の思惑に反し、いつの間にやらその相手を自分で見つけてきたから。

自分の代わりにその艶やかな優華のそばには優男が立っている。

優華の存在が圧倒的なので、あまりその存在は目立たない。

だけど、仕事は出来る。

細かな心配りのある南部重工の設計士は、天災肌の真田とは違ってコツコツと積み重ねてゆくタイプだ。

年齢も姉とも1つしか変わらない。

技術畑の出身の割には、どこかしらこんな場所でも落ち着いていると思う。

南部はそんな恋人の立場に昇格したらしい男を思い出した。


   これから大変だよなぁー・・・。

   親父も頑固だしなぁー・・・・。重役も煩いし・・・。

   でも、姉貴がその気なら大丈夫かぁ。


あの姉ならどうにかするだろう。

本気ならきっと今までにないほどのことをするだろう姉を思うと何故だかぞっとした。

    あー、コワ


トレイを持って廻るウエイターにグラスを返して、南部は大きな窓から外に出た。


    でも 何で今なんだ 


そう思った。


生まれついた時からその何万人もの従業員を抱えるグループトップの長女としての才気を持っていたと思われる優華。

そんな彼女が、今 輝かしい未来を提唱する政府の”未来を託す息吹を宿す”のコピーに便乗するとは思えなかった。


だとしたら・・・・

    それは俺のためなのかもしれない ―――


そう思った。





溢れる光の中から外を見つめるとその明暗に、深い影を見つけた。

自分の影が窓の外に落ちている。

それを隠したくて、南部は視線を回し、その場所への道を探した。


するとその窓の脇に外に通じる扉があった。

テラスの1部なのか、外に通じる扉の向こうは突き出るように空中庭園になっていた。

南部は黒のタキシード姿のままその身を隠すように明かりのない場所に滑らす。

音もなく扉は閉まり、そして世界を二分するように静寂に包まれた。




     姉貴 ―――



記憶にある優華はいつも強い眼差しをして黙っている姉だった。

誰からも一線引かれた場所にいて、女の子同士のベタベタした付き合い方をしているところを見たことはない。

もちろん異性に対してもだ。

そんな姉にはそれこそ多くの縁談があった。

恋愛の有無は南部にとっては判らないが、それでも自分の気持ちでそうあったことなどないのかもしれない。

そしてこの今 あの優華の後ろに控えている人物への思いがそれとは違うということも南部には図りきれないが、それでも「今」なのは自分の欲目でも、「自分のため」なのだろうと感じた。

はっきりしない弟への姉の愛情


    まだ何一つ見つけられない俺って最低だよなぁ


それにまさかと思うが、姉貴の気持ちが本気じゃなかったら・・・・。

そう思うと、


    最悪だな 俺って


それこそ人には見せた事のない深いため息をついた。





微かに点在する灯りはその庭園の様子をぼんやりと浮かばせる。

半球状のドームは空との境がわからないように透明なもので覆われているのに、どこからか自然の風が吹き込んでいる。

夜空の瞬きと眼下に見える人工の灯火。

その人工の灯りが遮られるように広がった場所に南部は惹かれるように近づいた。

ざわめきは消え、心にじんわりと浮かんだ思い。


    そういえば、先日 雪さんの話を聴いたっけ・・・・

    どうしてるかなぁー 雪さん


同じ地上にいながらなかなか会うことはない。

帰還して偶然何度か出遭った事はあったが、それでもそれは偶然で、それもほんの少しの時間だけ。

だが、中央病院きっての美人看護師として有名な彼女のことは自然と耳に入る。
それに何故か今いる財界人の中からも聞こえてきたりする。

今 古代は艦隊勤務だ。

それに太陽系外の輸送船団を牽き連れての長期任務についている。

だからそんな噂話を耳にするたびに、しっかりしろよーと思う。


    恋愛初心者はこれだからなぁ・・・・・


自分も十分経験しているわけではないが、それでもこのふたりよりはマシだと思う。
それに駆け引きのあるラブゲームは自分を抜きにしてでも展開されているようで・・・・。


   俺は商品じゃぁないっていうの。

   ったく。 俺のいないところで勝手に話を進めるなって!


だが、今回の優華のこの行動が、水面下で行われているそんな動きを制御してくれるだろうことは感じられた。

それでも今はまだその噂に心穏やかにはいられない。


   “ゆりかごから墓場まで”なんて昔の企業のコピーじゃあるまいし。


取り扱っている品数は数え切れない南部グループ。

宇宙船や飛行機の製造は地球では上位3以内のシェアを持つ。

それにまだまだその生産や飼育の限られた生鮮食品以外の加工食品や人工食品は扱っているので、生活するためのものを南部グループだけで済ませることも出来るほど一般生活でも浸透している企業だった。

その長男である自分は、自分の意思以外で自分の存在が勝手に切り売りされている。

それが嫌だった。

だから行かなくてもいい少年宇宙訓練学校を自分から受験した。

そして帰ってくる保証はないという宇宙への旅にも行った。

何かが変ると思っていた。


    でもそう甘くないか・・・・。


もがいてもがいて それでも自分の周囲は変わらない。

むしろ自らは静かな優華の行動の方が、断然に効果的のような気がする。


    俺って やっぱ 馬鹿なのかなぁ


ついそう思ってがっくりと首を垂れた。

    ・・・・・・・・


そんな行動をしてみて、自分の心の中を静めさせようとした。

すると穏やかなその音色に気づく。

その涼しげな水の流れる音に顔を上げた後、灯りのない真っ暗な一角をじっと目を凝らしてみた。

そして見えたビオトープらしき場所からは、微かに虫の声も聴こえて来た。

それを消さないように気をつけながら、南部はその奥に足を向けた。


   ここは・・・・


最初は1輪1輪と点在していたその黄色い花

それが足元すべてを自然の闇が包んだ頃、空に浮かんだそれと同じ色をした花畑が目の前に広がった。

月を振り仰ぐようなその小ぶりの花々。

黄緑の細い枝と小さな葉。

風にそよぐしなやかな動きは虫の音の中にだけその存在を許されているようだった。

南部は目を細め、深く息をついた。


その群生から離れたひとつのものは何故か優華を連想された。

だが、それを見ているとあの人に繋がった。



淋しそうに 大切なその人を見送る あの人

その言葉に出来ない思いを飲み込んだ彼女の心はどこに行くのか



そのやり場が自分だったらと思った時もあった。

だけど、それはもう通り過ぎた思い。

今はもう見守ることに徹することにしている。

だけど、目の前に広がるこの花をあなただと思ってしまう。


     
、くしょー! 古代のヤツ! やっぱり! 許せん!! 


例の事件を思い出した。

それはあくまでも”事故”で、彼女の思いはただひとりの人へしか向かっていないのに、その対象者は今はそんなことも知らずに宇宙のどこかを飛んでいる。

自分の気持ちは八つ当たりでしかない。

だから笑いが漏れた。


     自分にはまだ未練があるのかなぁ


気づいた時は、もう彼女はあいつが気になっていて

それを十分知っていたから、そんな気持ちも言い表せなくて

自分はいつもお茶らけていて

『 好きですよ 』って何度か告げた言葉は本心とは取られずに、自分さえも本気とは思っていなかったのに。

だからきっと彼女は何も気づいていないだろう。

今更だな。

誰にも告げていない自分でさえも気づかなかった想いがあったなんて。


本気になる前に摩り替えた思い。

それはただひとつ。

あの人がいつでも微笑んでくれることを望んだんだから。

だから静かに淋しそうにして微笑む彼女は見たくないんだ。

そう改めて思った。


    今度帰還したら 見てろよ〜・・・・

    絶対に思い知らせてやる・・・・。


心の中で呟いた。

それと同時にニンマリと人相の悪い笑みを浮かべ、あれやこれやと思考を巡らせる。

自分にとっても同期のメンバーにとっても、それはきっと嬉しい知らせになるだろう。

そう思うと、笑いが収まることはなかった。








周囲は一面の待宵草


その中で南部は姉の行為に感謝し、そして姉の幸せを心から願った。

そしてそれはあのふたりの幸せを自分のこと以上に、願っていることを再び気づかせてくれた。









 



『Next Step』と『月光』の少し前を基盤にした南部くんメインのお話です。
姉 優華はオリキャラです(^^;) その上、基盤にした話しでゆくとこの花はまだ咲いてない〜(?)ころですm(_ _)m  なので深く追求しないでください。
追伸 ここの南部くんはPS2の彼をイメージしてます(*^^*)
宵待草に雪ちゃんのイメージと姉 優華のイメージを重ねてみましたが。。。女性って強くても健気ね〜

待宵草の花言葉は「移り気」「ほのかな恋」
月見草の花言葉は「美人」「自由な心」「無言の恋」

2006.08.27.脱稿
2006.08.31.修正

Material by 季節の窓さま